「ほったらかし」がくれた贈り物… 70歳、2万円の投資で知ったこと
人生、何事も「まずはやってみるものだ」と、改めて深く実感する出来事がありました。
それは2024年の11月22日のこと。世間で「新NISA」という言葉を盛んに耳にするようになり、自分なりに少し勉強をして、「楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・VTI)」に2万円を投じてみたのです。
ところが、自分ではてっきり新NISAの口座で運用しているつもりだったのですが、実は「特定口座(課税口座)」に入ったままだったという、ちょっとした勘違いからのスタートでした。
その後は特に気にする風でもなく、ただ静かに1年5か月の月日が流れていきました。
一時的な元本割れ… 訪れた最初の試練
もちろん、その間の道のりは決して順調なことばかりではありませんでした。
投資を始めて数ヶ月が経った2025年の4月7日。ふと管理画面を覗いてみると、資産はなんとマイナス4,021円になっていたのです。

「ああ、やっぱり元本割れしてしまったか……」と、その時は少し苦い気持ちになったのを覚えています。2万円のうちの4,000円ですから、決して小さくはない目減りです。
しかし、そこで慌てて売って損を確定させてしまうこともなく、「まあ、こういうこともあるだろう」と、今日までさらに1年以上、そのまま「ほったらかし」にしておきました。
1年5か月後の驚きと、数字以上の価値
そして今日、2026年5月8日。 久々に口座の中身を確認してみて、私は思わず目を見張りました。
あの日、マイナス4,000円を超えて落ち込んでいたはずの資産が、なんとトータルリターンでプラス5,185円になっていたのです。最初に預けた2万円という少額が、いつのまにか25,185円にまで育っていました。
投資のプロから見れば、2万5千円なんて微々たるものかもしれません。これで人生が劇的に変わるわけでも、老後の不安がすべて消え去るわけでもありません。
けれど、この「5,185円」という数字には、額面以上の重みと価値があると感じています。
それは、一時的なマイナスに動揺して投げ出さず、ただ静かに時間を味方につけて待つことで得られた「時間の果実」だからです。もしあの時、元本割れに驚いて手を引いていたら、この嬉しい驚きに出会うことは絶対にありませんでした。
70代の一人暮らし。限られた年金生活の中で、お金が増えたという事実以上に、「自分で決めて踏み出した選択が、時間をかけてプラスに転じた」という経験そのものが、これからの日々を生きる上での小さくも確かな自信になります。
たとえ「勘違い」から始まったいびつな一歩だったとしても、勇気を出して踏み出したその足跡は、1年5か月を経て美しい花を咲かせてくれました。

新たなスタート!利益を手に、正真正銘の「新NISA」へ
今回の成功を一つの区切りとして、私は次のステップへ進むことにしました。
まず、特定口座に入っていた25,185円をすべて売却。課税口座だったため税金が差し引かれ、手元に残ったのは24,720円となりました。
そして、この24,720円を元手にして、今度こそ正真正銘の「新NISA・成長投資枠」へ投資。銘柄は変わらず、信頼を置く「楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・VTI)」です。勘違いから始まった前回の投資が、こうして未来への新しい原資へと生まれ変わりました。
「たった5千円」ではなく「素晴らしい5千円」。
この貴重な成功体験をしっかりと胸に抱きながら、これからも決して無理のない範囲で、世界の経済や社会の動きをのんびり楽しむ気持ちで、一歩一歩歩んでいこうと思います。

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